2020.6.20 想定外!? 枯れ損木の掛かり木(定例)
想定外!? 枯れ損木の掛かり木
今年度2回目の活動は、前回の獣害対策の残りと、活動エリアを確認しつつの間伐を行いました。
集合&ミーティング
いつものふれあいの森の定例活動は、8:30に駅前集合して車に分乗して拠点に向かうところから始まります。
私は一足先に自転車で拠点へ。早めに到着して一息。
最近はこんな格好で活動に参加しています。
山での活動は絶対に長袖・長ズボンです。藪で皮膚を切ったり、虫に刺されたりと肌を露出していると危険です。
なのですが、非常に汗っかきなもので、風通しのいいものをと探していたらこれに落ち着きました。
そして、皆さん到着。資器材を準備してミーティングです。
今日は、前回の獣害対策の残りと間伐。少し歩いて間伐対象木の確認もするようです。
準備した器材は
手前から、15mロープ、30mロープ、掛矢(カケヤ)、スリングロープ、ダブル滑車、シングル滑車、大鋸、カタナボーイ(50㎝の大鋸)×2と獣害対策用の支柱。エイト環はすでに間伐部会長が腰にさげています。
余裕を持って多めに道具を持ち出したくもなるのですが、人力で斜面を運ぶことを考えると必要十分な量を見極めるのが大切。リーダーのセンスが問われるところですね。
そして、横には...
玉ねぎとジャガイモ。
事務長からの差し入れ。手作りだそうです。事務長が育てた野菜を食べてみたい人は、ぜひ、ふれあいの森体験参加へ(笑)
本気でおいしいですよ。
今回の活動エリア
今回辿ったコースは
おおよそ、水平距離で延べ2.6km、高低差180mです。前回は地図の左側のラインを行き来していたのですが、今回は右側のラインから入って左側のラインから下山しました。
紫の四角はところどころ見つけたものをマークしたものです。
ご参考までに。
入山
入山はいつものから沢口から。準備体操は念入りに。
アジサイの道。
振り返ると初夏の木漏れ日がさわやかです。
アジサイの道を右に折れてリンドウ坂の途中で一休み。
近くにはこんなキノコが生えていました。
赤...いかにも毒々しい感じ。
ベニヤマタケに似ていますね。実は、ベニヤマタケは食べることができます。ただ、キノコは毒がある種類も多いので、むやみやたらに手を出さない方が無難です。
保全地域の看板を過ぎたら、作業場所までもう少しです。(写真は前回のもの)
獣害対策
通称「看板エリア」。ここの斜面は比較的日当たりがよいので、絶好の植樹場所になっています。
数年にわたって植樹した広葉樹が点在。ところどころ獣害対策の網が劣化したものもあります。
支柱を立て直したり、
網を補修したり、
一人置いといて雑談してたり(笑)
足りない部材は、現場にあるものを再利用。
一通り片が付いたら、スミレの道を南へ。
見覚えのある切り株。
サワラの大木。去年の台風19号の後、処理した倒木です。こんな状態でした。
写真は処理中のものですが、かなりの大木だったことがわかります。その時の様子は...
滑り落ちてきたこの木に寸断されたスミレの道に橋を架けたわけですが、その橋もしっかりと残っていました。
間伐対象木を確認しつつ、さらにスミレの道を南下していきます。
しばらく行くと、ベンチと切り株と2019年コナラNo4。
ここから西に折れるとワープ新道。斜面を登っていくと...遺跡発見!?
写真右側の石を積んだような物体、事務長曰く、昔使っていた炭焼き窯の跡とのことです。
さらに登っていくとやまびこ道が分岐。
道標が消えかかっていたので書き直し。
完成~
さらに登っていくと広場に到着。
前回昼休憩をとった場所です。昔はここで演奏会のようなイベントも開かれていました。
ということでお昼休み。
間伐
午後は間伐作業。この日はヒノキ7本(!)と枯れ損木1本の処理を行いました。
ここからは動画でお届けいたします。(撮影:萩原さん)
かなりの急斜面で木々が密生していますね。伐倒方向を慎重に決めます。
ロープを上げていきます。
ロープを張りながら同時進行で受け口を切っていきます。鋸がまっすぐ入っていませんね(笑)
水平に鋸を入れたら、鉈で斜めに切り込んでいきます。その角度、30~45°程度。
写真ではうまくできてるように見えますが...。
手首がぐらぐらですねー。はい、やっているのは私です。
なんとかかんとか受け口ができたら、反対側から追い口を入れて、ロープで引くと...
ドドーン!
と倒れました。
玉切り作業です。自然観察メインで参加している女性会員にも体験していただきました。
その後は小班に分かれて作業。
私は事務長とともに枯れ損木の処理に。
必死の形相。枯れ木って意外と硬いです...。
それぞれの作業が終わって、集まったところで最後の一本。細い木なのでロープなしで伐倒します。
事務長が受け口切っていきますが、何か様子が...。
あれれ? 木の皮が...
皮がボロボロとはがれていきます。もしかして枯れてる?
倒そうとすると、なんと掛かり木! たまたま誰かが近づいたときに倒れたりすると大惨事なので、伐倒するまでこの場を離れるわけにはいきません。
事務長以外は危険を避けるため遠巻きに見守ります。
くさび、ツルの片切り等試みますが、うまくいかず。ツルを全切断。
間伐部会長と共同で何とか伐倒できました。
自然相手だと頻繁に想定外のことが起きます。それをブレイクスルーするためにアイデアを出し合うのも、こういった活動の醍醐味でしょうね。
最優先すべきは「安全」というのが大前提なのはもちろんのことです。
下山
そして下山。ミズナラの道を北上しました。
途中にやまびこ道の分岐があります。
先ほど見つけたワープ新道からの分岐と合わせて地図に重ねると...
おおよそこんな位置にやまびこ道があります。
そして下山。それぞれの体調も装備も異常がないか確認してからミーティング。
女性二人は一足先に下山して事務長差し入れのジャガイモと玉ねぎを分けていてくれました。
今日も楽しく元気に何事もなく終われたことに感謝!
おまけ
自転車での帰り道、道端にキイチゴがたくさんなっているのを見つけました。
一粒失敬。
ほのかな甘み。う~ん、子どものころはもっと甘く感じた気がするんですけどね(笑)