2021.12.18 柚子収穫その2
今回もゆずの収穫です。前回手を付けなかった崖に生えているゆずの木2本と、前回の取り残しがターゲットです。
柚子収穫その2
晩秋の白糸の滝と雨ごいの伝承
12月も半ばすぎて大分冷え込んできました。
私は調布方面から自転車で来ているので、もしもに備えて早めに出発。
青梅市内多摩川下流の南側は織物業が盛んだった地域で、かつて調布と呼ばれていました。
地制上は「調布」という地名は消えてしまいましたが、古い建造物の名前や、地元の人たちの会話の中に残っています。
上成木はところどころ路面が凍結していましたが特に問題なく到着できました。かなり時間が余ったのでお昼に食べるカップラーメン用のお湯を沸かし直し。
100均のマグカップとアルコールストーブ。ちょうどカップ麺1杯分のお湯が沸かせるので便利です。
そうこうしていると皆さん到着。
軽くミーティングをして資器材準備したら出発です。
えっちらおっちらとゆず山へ。
紅葉も終わり、すっかり冬の景色です。成木川の水が冷めたそうですね。
これは白糸の滝。
昔、ここで身を清めて高水山に登り雨ごいの祈祷をしていたという伝承があります。
上成木群落の滝の上という所に、高さ一丈(三メートル)・幅三尺(九十センチメートル)・滝壺四間(七.二八メートル)・深さ五尺(一.五メートル)の滝があり、流れ落ちるさまが白糸を垂らしたように見えることから白糸の滝と呼ばれ、雨乞いの効き目ありといわれ昔旱魃(かんばつ)時に、雨乞の祈りがささげられたことから別名「雨乞いの滝」とも呼ばれている。
この滝での雨乞いの儀式は、日照りが続くと、村の男衆は、白糸の滝に集まり、雨乞いの儀式を行いました。
男たちは、フンドシ一本で滝つぼに降り、桶でお互いに水を掛けあって雨乞(あまご)いの呪文(じゅもん)を唱えました。
呪文は、「サンゲ、サンゲ 六根清浄(ろっこんしょうじょう)。コンガラドウジ、セイタカドウジ 南無高水山浪切白不動明王(なむたかみずさんなみきりしらふどうみょう)、愛宕権現(あたごごんげん)……大天狗、小天狗帰命頂礼(きみょうちょうらい)……有間山(ありまやま)ノ黒雲(くろくも)が、雨が三粒(みっつぶ)降ったらば、三日も四日も休むべえ。」などと唱(とな)え、八大竜王(はちだいりゅうおう)の名前を読み上げました。 約一時間ほど祈とうして、滝の水を桶に入れて皆で髙水山へ向かいました。
髙水山の不動堂の山頂には、奥ノ院が祀(まつ)られています。
雨乞いの時には、その前に、高さ約三メートルで人が一人乗れる程度のやぐらが設けられました。
そして奥ノ院の四方に天狗様を祀(まつ)り、やぐらの上には、水を満たした桶を持ったお坊さんが登って呪文(じゅもん)を唱えながら榊で水を周辺にまきました。
奥ノ院の前の檜には、数人が太鼓を持って登り呪文(じゅもん)を唱えながら太鼓を打ち鳴らしました。
https://geolog.mydns.jp/www.geocities.co.jp/sdonkjm/siraito.html Geolog Projectより
滝に落ちる直前の水面。きれいに澄んでいます。確かに霊力がありそうですね。
途中の休憩処かしわぎ。
クリスマス仕様です。
ゆず収穫
入山
朝の陽射しの中、入山。
ゆず園に入る直前の斜面に柚子の木が2本あります。それがなかなか良い実をつけていました。
例年ここは放置して帰ることが多いのですが、今回は下山時に収穫して帰ることにしました。
ゆず園入り口のこのゆず。
剪定の手がここまで回らなかったせいか、かなり高く伸びています。たくさん実がなっているようにも見えますね。
この木は根元から伐ることになりました。ユズって萌芽更新するのかな?
萌芽更新とは、伐採した後の根株から芽がでて新しい木に育っていくことを言います。
かつて里山は、成長した木を伐って利用しつつ、萌芽更新して育っていくので若い状態に保たれていました。
クヌギやコナラは活発に萌芽更新が起こります。照葉樹でもシイやカシのような高木は萌芽更新起こります。
ユズも照葉樹ですが...どうなんでしょうか?
ゆず収穫
ゆず畑に到着。まずは一休み。
今回の作戦は...
「崖の上! 枝ごと切ってよし! 52番のゆず! 伐倒! ゆず園手前のゆず! 帰りに収穫! 一つも逃すな!!」
「ラジャー!!」
ということで収穫開始です(笑)
だいぶ収穫できたので、第一陣、出発!
籠2つ分拠点まで輸送します。
籠2つで200個くらいでしょうか?
そしてお昼休み。
ゆず畑は風もなく、陽射しが入るととても暖かく感じます。軽く汗をかくくらいでした。
厚着してくると、逆に汗で寒く感じるくらい。
防寒衣というと、ヒー〇テックのような吸湿発熱素材がメジャーになりましたが、実はこれ、汗をかくような作業には向いていないんです。
吸湿発熱素材に使われるレーヨンという線維は、湿気を含むと発熱するんですが乾燥するときに熱をたくさん奪います。ヒー〇テックで汗をかいて寒い思いをしたという方も多いのではないでしょうか。
冬場に屋外で汗をかくような作業をするときは、吸湿発熱よりも、速乾、保温、防風に注目して重ね着をするのが賢い選択になります。
午後も収穫作業継続。
午後のターゲットは崖の上のゆずです。木に登っていますが大丈夫でしょうか?
一仕事終わって一服する会長。ゆずの木と格闘した結果、ズボンの膝が破れていました。
ほぼ採りつくしたところで52番のゆずの伐倒班とゆず園前の柚子収穫班に分かれて下山しました。
こちらは伐倒班。
伐倒完了。収穫して下山しました。
拠点にて
拠点ではすでにゆずの選別作業が始まっており...
分け終わったところで、記念撮影。一人60個くらいのお土産です。
そして、今日は今年最後の活動ということで、度々場所をお借りしている中島林業さんにご挨拶へ。
なんと、キウイフルーツの差し入れがありました。
そのまま場所をお借りして、会長の訓示があり...
「よーぉ」
「パン!」
今年も一年ありがとうございました。
路面凍結のためしばらく環境保全地域には入れなくなりますので、いつもの活動は4月スタートです。
2月、3月はゆず山の整備が予定されています。
皆様、良いお年をお迎えください。