2022.6.5 新技!? 根こそぎ伐倒?
第5回目の定例活動は環境保全地域。改良を重ねてきたケーブルキャッチャーはそろそろ最終形態です。うまくいくのでしょうか?
新技!? 根こそぎ伐倒?
ケーブルキャッチャーmkⅢ
皆さんが集まるまでの時間で腰装備の点検。
私の装備ですが、左から、ノコギリ、ロープとペットボトルホルダー、滑車袋(カラビナとマイクロプーリーが2つ、ポケットに麻ひも)、ナタ、熊スプレー、チョークとレーザーポインター、ナタの手前のポケットにスリングベルトが入ってます。
そして、真ん中においてあるかぎ型の物体。
ロープ上げ用ケーブルキャッチャーの先端部(3代目)です。1代目からの改良点は...
- 根元を金属製にして強度アップ
- ロープの重量に負けないように3mmのステンレス棒を使用
- ロープに引っかからずに引き抜けるように片側をまっすぐにしつつ、ロープが緩んだ時に外れないように片側を曲げた形状
- 離れても先端の位置がわかるように塗装
です。さ~て、これでどうなるか。
皆さん集まったところで使用する資器材を揃えたらミーティング。
間伐部長から安全喚起のお話がありました。事故防止の合言葉は「よ・あ・け」です。
準備が整ったら出発です!
あじさいの咲く道
今回は環境保全地域ですので、車に分乗して入山口まで林道を進みます。
からさわ口に到着。柔軟体操をして入山。
山の中は甘い香り。道の両側に白い花が咲いていました。
アジサイのように見えますが、ウツギです。一斉に咲くといい香りがするんですね。
少し行くと、アジサイの道の看板。
前回修理したものではないですね。大分苔むして、字も見えなくなっています。補修は次回に。
さらに先に、前回修理した看板。
しっかりと残っています。
あじさいの道の入り口付近はウツギが多いのですが、奥の方はアジサイが多いです。
あじさいの花びらのように見えるものは実はガクです。花の本体はこんなに小さいんですね。
これは...コアジサイでしょうか?
なだらかなあじさいの道は急斜面を登るりんどう坂に続きます。
最近雨が多かったせいか、ところどころ道の補修が必要です。
水が走る?
坂の途中で発見したこれ。
木洩れ日のせいでわかりにくいのですが、黒い筋があるのが見えるでしょうか?
最初は誰かが何かを引きずって歩いた跡かと思ったのですが、そもそも誰が?
居合わせたメンバーの意見を総合すると、水が走った跡じゃなかろうかと。
帰り道、日光の角度が変わるとはっきりと見えるようになっていました。
この辺、下草がありませんね。
木々が密生して地面に日光が届かなくなり下草が減ると、邪魔するものがなくなり斜面を水が一気に下るようになります。
また、雨粒は葉に邪魔されずに直接地面をたたくようになるので、表土が削られやすくなります。
下草の根は、表土を斜面にとどめておく杭の役割をしたり、水が土中に浸透するためのガイドになったりしています。
そのような理由が重なって水が一気に斜面を下るようになり、このような筋ができると考えられます。
水だけじゃ岩を動かすほどのパワーはなくても、泥水になるとパワーアップして岩を押し流すこともあります。
泥水で押し流された岩や流木がダムを作り、限界を超えたときに一気に下流へドカンと...
と考えると怖いですね。
この辺はりんどう坂という名の通りツルリンドウがたくさん自生していたのですが、今は全く見られなくなってしまいました。水に流されてしまったのでしょうか。
と思っていたら、ようやく見つけました。
消えずに残ってほしいものです。
看板エリアの植樹たち
前回補修した看板は倒れずに立っています。字が大分読みにくくなっていますね。
休憩地点、通称「看板エリア」に到着。
この辺は、ふれあいの森結成当初に整備した場所で、植樹もたくさんあります。
会長が見上げているのは...
ヤマザクラ。会長自ら植樹した木だそうです。札は自然観察部会の女性会員がつけてくれました。
毎年、花見をしたいと話してはいるものの、タイミングが合わず実現したことがありません。
来年は花見ができるといいですね。
斜面の上の方にも植樹してあります。
これは...
コナラでしょうか? 元気な新芽が出ています。若干成長が遅いかな?
看板エリアからみずならの道を行き、横道に入ると今回の作業エリアに到着です。
間伐
しばし休憩。
今回の作業エリア。紐を巻いた木が何本か見えます。前回間伐した場所とほぼ同じところです。
と言うことは、掛り木必須の難航パターン。
一本目
ロープ上げには、例のケーブルキャッチャーmkⅢを使っています。うまい具合に上がりました。
受け口、追い口を伐り...
笛を合図に、「せーの!」
順調、順調。
75cm!
二本目
枯損木です。
伐倒方向、隙間が少ないです。
枯れかかって枝葉の少ない木ですから、よっぽどの状態でなければ掛かり木になることはないでしょうけど...
ロープ展張しながら受け口を伐り始めます。
そして、追い口を入れているところで「ピシッ」と音が聞こえました。枯れている木は突然折れるように倒れることがあるので注意が必要です。
安全サイドに考え、ツルを厚めに残したままロープを引くことにしました。
「せーの!」
あ~...。
根こそぎ。
切る必要なかったですかね(笑)
けが人がなかったので問題ないのですが、山肌を痛めてしまうので、本当はあまりよろしくありません。
枯れ木は根も弱っているので要注意ですね。勉強になりました。
昼休み
今日は15:00から雨予報になっているので、午後は天気を見ながら早めに切り上げることになりそうです。
ケーブルキャッチャーmkⅢの先端部はこのようになっています。
もう少し先端を伸ばせるのですが、振出竿と同じような感じで先端にいくほど柔らかくなるので途中までしか伸ばしていません。
巻いてあるゴムチューブは、ロープの重さに負けて縮んでしまわないように固定するためのものです。
太くなるにつれ接続部の摩擦が強くなり落ちにくくなるので、手元の部分を伸ばしながらロープを上げていくようにしています。
さて、午後はもう一本。
三本目
追い口切り。
写真見ると、手が逆ですね。奥から手前に切っているので、手は逆の方が切りやすいはず。
いざ、伐倒!
あ~、掛かってしまいました。もうちょっと山側でしたね。
少しゆすってみます。
見事に枝に乗っかっている模様。
この後、ツルを調整したり、滑車の位置を変えたりしながら、最終的には回転するように倒してクリアしました。
切り株の様子。
かなり難航したのがわかります。
今日はここまでで下山。
あ、間違えた(汗)
今日の参加メンバーです。
今日も事故なく終わることができました。事故防止の合言葉は...
「よ・あ・け」
です。次回も安全第一でいきましょう!